スパムが分からない話
私はスパムを食べたことがありません。
触ったこともなければ、知識もなく、ただ世の中にはスパムという名のものがあるという程度の知識しか持ち合わせていません。例えるなら、読んだことの無い小説家の代表作を知っているような感覚です。
家族に聞いても、知らないと言われます。
なので、アレに対して、不審に思っている点がいくつかあります。
1つ目に、何故缶に入っているのか。
頑丈そうなくせに、何故あいつしか入らない大きさの缶に収納されているのか。見るからに(直接見た事はないけど)ソーセージの血縁の様な見た目のくせに、待遇が違いすぎると思います。何か特殊な液体に浸されているなどの保存がされているのでしょうか。
2つ目に、食べ方の想像がつかない。
どこまでで1つなのか、あれで1つなのか、切るのか、どの形に切るのか、生で食べられるのか、ベーコンのように火を通すのか。そのまま食べないならなぜ絶対にかじれなさそうな厚さで存在しているのか。意味がわかりません。
3つ目に、なぜスパムというのか。
ハムに似てるんだから、ス・パムなのか。
なら、スは誰ですか?
商品名なのか、一般名詞なのか、会社の名前なのか。外来のものなのか。分厚いソーセージをスパムと呼んでいるんでしょうか。
分からなさすぎて怖いので、食べたくないです。
だからスパムが分からず、23年経ちました。
ちなみにわたしはこのシリーズの小話を沢山持っています。